2014.10.06更新

保険適用にあたる急性疾患(骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れ等の急性なケガ)の中で最も受傷しやすい捻挫ですが意外と知らない事が多いと思います。

そこで今回は捻挫について書いていきます。

 

●どんな外傷か
関節が不自然な外力により生理的な可動範囲を超えるような動きを強制された時に発生する外傷です。このうち関節を構成している相互の骨と骨の間にずれのないものを捻挫といい、多少なりともずれが生じたものを脱臼あるいは亜脱臼といいます。理論上、関節がある部位なら場所を限定せず全身に起こりうるが、現実的には起きやすい関節、おこりにくい関節があります。

捻挫の重傷度を左右するのは、これらの靭帯の損傷の程度です。靭帯は受けた外力の大きさや方向によって、伸びたり切れたりします。最も軽いのは靭帯を構成する線維のほんの一部が切れたり伸びたりするものですが、複数の靭帯が完全に断裂するような重いものもあります。ただし、このような重傷例は靭帯が断裂する際に必ず関節のずれを伴うので、厳密には捻挫とはいえず、○○靭帯損傷という具体的な外傷名がつけられるのが一般的です。


捻挫とは断裂にまでは至らない程度の靭帯損傷が主病態になった外傷で、しかも骨折は伴わないものと理解するのが一般的です。

 

●捻挫の種類


*足の捻挫

捻挫1

まず捻挫としては最もイメージしやすいのは、足関節の捻挫ですね。足関節捻挫を簡単に分類すると、内捻りする「内反捻挫」と、外捻りする「外反捻挫」の2種類に分けられます。前者の内反捻挫の方が発生率は高く、捻挫の中で最も起きやすいとされています。
よく耳にすることが多い、前十字靭帯損傷も膝の捻挫の一つです。

 

*手の捻挫

捻挫2

手関節捻挫というのは、例えば起床時に身を起こそうとして手を突いた時などに起こる捻挫です。人は手をよく使うため、手関節捻挫は非常に起きやすい部類に入るのですが、そのためか逆に軽視されがちです。しかし放置しておけば悪影響を引き起こすこともあります。
又、突き指も指における捻挫の一種である。(一般的に突き指といわれているものの中には、骨折を伴っているものもある。)

 

*腰の捻挫
腰部捻挫、または腰推挫傷といい、腰を捻転、もしくは伸縮させる行動をした時に腰部の筋肉・靭帯などが傷ついてしまった時に起こります。
ぎっくり腰も、腰部捻挫・腰部挫傷に分類されます。

捻挫3

 

*首の捻挫(ムチウチ)
スポーツ事故や交通事故で外部から衝撃を受け、それによって頚(首の部分)にある骨(頚椎)の周りにある筋組織・靭帯・神経・血管が傷ついてしまった状態をいいます。首の辺りに痛みを引き起こし、症状が重い場合は頭痛や吐き気なども併発するため、大変危険です。

捻挫4

 

●症状の現れ方
捻挫の主な症状は、痛み、腫れ、内出血などが挙げられます。捻挫の程度によって、症状の強弱や症状の出方は変わってきます。

 

腫れや内出血(皮下出血)が顕著な場合には靭帯が断裂しているおそれもあり、断裂した靭帯が修復されないまま経過すると、関節にゆるみが残り、捻挫ぐせや続発症が出ることもあります。

たかが捻挫、されど捻挫です。

自己診断はせず、必ず専門医の診断を受けましょう!!

投稿者: リムス鍼灸マッサージ院

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